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なげやり

 僕はいくらでも嘘をつきます。嘘をつくとき僕は少し早口にあります。皆さんはどうですか。嘘はつきませんか。僕が付いている嘘はおそらくはバレているような嘘。おそらくは皆もう知っているような嘘。それでも、僕は嘘をつきます。知らないふりをしている人たちの逃げ口になるからです。嘘つきは嫌い。泥棒の始まり。不誠実な人。信用できない。いろいろな理由を設けて人々は去って行きます。僕が嫌いな人は僕自身です。僕はとうとう僕自身を捨て去ってしまいました。承認を他の誰かに預けようと質屋の店先でウロウロしています。警官がやってきて僕に職務質問します。僕は恥ずかしさを持って身元を明かします。そして、大好きな説教をして帰っていきます。彼らの行っていることは大きく間違っています。ああいう嘘を僕はつけません。心の底から思っちゃいないのです。ああ、僕の嘘は小さい嘘です。しかし、本当のことこそ実はもっといやらしい嘘なのです。僕はそういう嘘はつきません。真実という嘘の話です。