NGワードをもみほぐす、結婚について

 ぼくは一ヶ月くらい同棲した。長さではないことを強調しておこう。ワンルームに僕らは済んだ。僕らは互いにおしゃべりが減っていった。たがいに、気持ちがわかるようになったからだろう。彼女は悪い夢を見るようになった。ぼくがその夢を持っていたから、彼女に移ったのかもしれない。寝てばかりいた、ずっと寝てばかり。外に行くにもやる気のない彼女を、しかし、一度外へ出てみれば楽しんでしまう彼女に僕は、何も思わない。彼女の重さをすべて引き受けた。ご飯も僕が作った。もちろん彼女も作った。彼女は作るのが上手だ。冷蔵庫にある材料からご飯を作る。僕はレシピを見ながら材料を買ってきてご飯を作る。彼女の創作料理は楽しかった、そして美味しかった。僕も美味しくいただいた。彼女はダイエットをしたがった。彼女の洋梨体型からしてみれば、今のふくよかさで十分整った体型であるが、少しだけ自己主張していた。意地悪な読み手は、デブだと言っちゃえよというだろう。また、私の苦手なわかったふりした秀才どももそういうだろう。しかし、ここは手短にいこう。デブではなかった。プニプニしていて柔らかくて。事実、僕の頭の重みで容易にくぼんだ彼女のお腹だ。デブなら僕の頭を包み込むはずである。そうだろう?

 結婚てのはもちよりだ。互いに手に入れてきたキャリアを持ち寄り、そして、財産を共有し、挙げ句の果てには自らのものを全て女性にやり自らは過労とハゲヅラに陥っていくのだ。タバコをふかし、妻への嘆きを社会への不満に転換する。社会に生きる幻想なる良心的市民に害を加えることになる。つまりは、この社会のあり方は一物を握る妻の意向に沿って男が行動し、執行するひとつの家なのだ。ホームレスといえどもこの家を出ることはできない。彼らこそ、生活のために生きる。醜いとは言わない。ただ、人々の生活の営みをあまりに淫らに遠慮もなく小汚く体現しているために嫌われているのだ。見た目の悪い料理にはパセリを振りまけば、それなりにおしゃれなイタリアンにみえるもんなんだ。