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街を歩く

 春風、体に不快な温かみを帯びて髪に吹き付ける。春の陽気に生身の体臭を漂わせて。丘を下る。黄色い踏切に黄色いかばん。君は容易に彼らに殺されうる存在になろう。取り入って虐げられ踏みにじられる。日本もおかしくなりました。私は物を考えるのか。意志は何処に。目には見えねども感じられはせぬか。何処にあろうか。感じられもせぬ。我を感ずる事態を避けたい。我は悲しみに沈み込み悪臭を放つ。我に近づくもの皆心身を汚される思い。我が我を一番に憎む。我の中の他者よ。我は我を他者を通じて感じる。我は直接に我に到達できぬのか。道徳とは我が我を感じるための我に設けられた通路。我は道徳の市場にて売られている。欲望が不快の塊を総決算したあとに出てくる。体には合わぬ劇物も欲望になりうる。治るという欲望に。我の顔は強張る。肩には力が入り、体の筋肉は硬直するは、まるで意識ある死人。死んだまま生きるという長生きの秘訣。延命装置。命とは心臓の鼓動であろうか。然り。一切合切を捨て去る無理。無理は禁物。焦りは一生の恥。