アウトプット

相手の視点に立ってみよう

こんこんと湧き出る水

 僕に文章がちっとも書けない理由を問うてくれるな。私は完全に自由を開け渡そうとしている。私は自由にうんざりしているのだ。ちっとも自由は私に快感を与えてはくれない。不快感の蓄積が私の脳髄に溜まって私の脳みそを溶かしついには自我を失って路上に朽ち果てる。私の居場所はどこにだって求めたくない。死への憧れは常に空想でしかない。現実は私の心の認識として確固たる地位を築き私を橋の欄干の上に追いやる。世界は私の認識で成立している。

 犯罪者を憎む理由は罪を犯したことではなく、罪を起こしたということに起因している。人のものを盗むのは人間の根源的な欲望であり、隠されている。欲望の露呈は奇妙な陰湿さを生み出す。泥棒は好きに生きればいい、金持ちは怯え泥棒はリスクに従って快感を得るのだから。金持ちと盗人は運命共同体である。

 我が国は、生活の根本を失い生活のために自らの身体を売り物にした芸能人が家庭の中に据え置かれた四角い墓標の中に踊っている。奇妙な世界は量産され認識の歪みを楽しむ。ねじくれた世界は清らかさを駆逐し、環境汚染は地球規模の視点から亡き者にされ、人心は利得で簡単に動き、礼儀は当然に失われて、ついには一億総勢陰湿になってしまった。私の結論はこうだ、アメリカの文化フランスの文化を追従しているうちに、自らの基盤を失った。今や、アニメがこの国の文化だ。それも、金の流れの中にある。金は金を生み出す。感性はちっとも触発されない。目の死んだ、唇の引き裂かれた金髪の女がスカート丈短く、覗き込むような上目遣いで男たちを魅了し、男たちは女を殺しアニメに逃げる。

 日本は、ついにはクラダヌ文化社会に依存する、経済体制の元、性を抽象化して全てに持ち込むフロイトを見事に模倣して、理論や体系の嘘を具現化した怪奇な伝統に没するに至ったのだ。

 この国で私は生きなくてはならぬ。嘘の涙を流して、生きるのだ。悲しみは、作り出され長引かされ戦後レジームは破壊の限りを尽くされ、既に戦争の機運は人々の中に高まっている。心は無に帰して、物事の秩序は打ち砕かれ、残骸になった条文は道路に散布され排煙ふかす泥まみれの錆びたトラックのタイヤに巻き上げられ後続の日産マーチに衝突するも無力に、橋の欄干から水に飛び降りる。

 陰湿さを嫌うこの国の人間は架空の世界に逃避し性格を作り上げ仮面を賛美する。ペルソナは、人間である。ペルソナは、犯罪者の仮面でもありうる。性悪説さえも、性善説への希求に他ならない。殺せば死刑。性善説である。共同体は常に嘘を吐き今日どうする。談合は日常茶飯事に隠蔽され、話を聞いた投資家は優越感に浸る。一体この国は世界標準の国に成り下がったのだ。国民が自己利益に走りながら国を保つには、相手を富ませることに自らの富を賭けるしかない。

 ついに私は、死んだのだというむなしい虚言も。うんざりだ