アウトプット

相手の視点に立ってみよう

貧しい時代

 非常に怒り狂っている。


「携帯を勝手にみるべきではない」


 戦争は二度とするなよ、と同じ程ほぼ定説になったのが他人の携帯を勝手にチェックするなということではなかったか。人間には様々な側面がある。環境に応じて顔を使い分ける。それは本人の自由であり名文なき権利である。その侵害は万死に値する。非常に卑劣な犯行であり、弁解の余地はない。

 

ただ、それでも許してやろう。


 人間は過ちを犯す。私は人間に何の期待も抱いていないので許そう。私の顔が幾分壊されて生活も不安定になったけれども許そう。それは私の気持ちの弱さからくるものだ。もちろん普通人よりも尋常ではない精神状態の中耐えている上に追い打ちをかけるような言明。まさに、弱いものいじめであるが、殊更にそれを理由として私自身を弱者ゆえに守られるべきであると主張するのは、ちっぽけである私の存在であるが、その沽券に関わるものである。

 私は全く貴女の携帯を見ようとはしなかった。それは私が貴女を信頼していたからだ。しかしそれは、私が貴女を信じていたからであり、貴女を疑う気持ちを持たなかったからだ。したがって、貴女の普段の心がけが私から貴女の携帯を見るか気持ちを遠ざけていたわけではないのだ。


 それをしれ!バカ!